お薬知識

【お薬知識】「ムコダイン」と「ムコソルバン」両者の違いをわかりやすく解説

2020年11月24日

今日は子供から大人まで広く使われている「ムコダイン」と「ムコソルバン」の比較をしていこうと思います!

どちらもざっくりと「去痰薬」として分類されていますが、細かい部分まで見ていくと実は違いが見えてきます。

今回ははその辺りを見ていきます👀

この記事を読んでわかること

  • ムコダインとムコソルバンの共通点
  • ムコダインとムコソルバン両者の比較
  • シアル酸とフコース比の比較

「ムコダイン」と「ムコソルバン」共通点は?

ムコダイン(一般名:L-カルボシステイン)とムコソルバン(一般名:アンブロキソール)、

どちらも病院でもらう時に「去痰薬です」「痰を出しやすくするお薬です」と説明される・していることが多いかと思います。

実際この2つは大まかに分けたところの「去痰薬」です。

しかしこの2つ、「去痰薬」といえども作用の仕方が違うのです。

まずはそれぞれについて見ていきましょう。

ムコダイン(L-カルボシステイン)

ムコダインは分類的には「気道粘液修復薬」「気道粘液調整薬」に分類されます。

適応、用法用量は以下の通りです。

・適応
①次の疾患の去痰:上気道炎(咽頭炎、喉頭炎)、急性気管支炎、気管支喘息、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核
②慢性副鼻腔炎の排膿
③5%シロップ・DS(ドライシロップ)小児のみ:滲出性中耳炎の排膿
・用法用量
成人:1回500mg 1日3回(症状により増減)
小児:シロップ 1日30mg/kg 分3
ドライシロップ 1回10mg/kg 1日3回(増減)

作用機序としては、気道粘液の「シアル酸」と「フコース」の比率を調整することで痰や鼻水の粘度を下げて、サラサラにして出しやすくします。

そもそもシアル酸とフコースってなに?ってなった方のために次はそちらを見ていきます。

「シアル酸」?「フコース」?

「難しい単語が出てきたなー」

と思った方もいるかもしれません。

意外とシンプルに理解することができるので大丈夫です。

痰の粘性(ネバ付き)成分の話になりますが、

94%は水、5%がムチンという成分でできていると言われています。

シアル酸は酸性糖、フコースは中性糖です。

この粘性成分に含まれるシアル酸が多いとサラサラの痰になり

フコースが多いとネバネバの痰になると言われています。

シアル酸/フコース比という考え方がありまして、

この比が大きいと粘性が低下する=サラサラ

    小さいと粘性が上昇する=ネバネバ

になると考えることができます。

少し難しい話をしましたが、結局のところムコダインはこのシアル酸/フコース比を大きくする方に働いて痰をサラサラにしています。

ムコソルバン(アンブロキソール)

お次はムコソルバンです。ムコサールという名前で売られている医薬品もあります。

ムコソルバンは「粘膜滑潤薬」「肺サーファクタント産生促進薬」に分類されます。

適応・用法用量は以下の通りです。

・適応
①以下の疾患の去痰:急性気管支炎、気管支喘息(シロップ、小児用DSは①の適応のみ)
②肺結核、塵肺症
③慢性気管支炎、気管支拡張症
④手術後の喀痰排出困難
⑤慢性副鼻腔炎の排膿(徐放錠は適応なし)
・用法用量
成人:1回15mg 1日3回(増減)
小児(シロップ・小児用DS):1日0.9mg/kg 分3(増減)
徐放錠の場合は成人:1回45mg 1日1回

作用機序としては、気道の粘膜を整えることで痰を出しやすくします。

また、肺からは「肺サーファクタント(肺表面活性物質)」が分泌されています。

この肺サーファクタントは気道の滑りに関与していて、ムコソルバンは肺サーファクタントの分泌を促進する作用があり、気道の滑りをよくして痰や鼻水を出しやすくしています。

肺サーファクタントのイメージはせっけんや洗剤です。いわゆる界面活性剤なので、石鹸や洗剤がつくと滑りやすくなるのと同じ原理となっています。

ムコダインとムコソルバンの作用の違いをわかりやすく言うと、、、

端的に表すと

ムコダインは粘液(痰や鼻水)そのものに

ムコソルバンは気道に

作用して痰や鼻水を出しやすくしているということが言えます。

2つを併用することもある

それぞれの作用の仕方が違うということで、この2つは併用されることもよくあります。

作用の仕方が違うムコダインとムコソルバンを併用すると相乗効果でより効率的に去痰作用を上げることができます。

まとめ

  • ムコダインとムコソルバンは一般的には去痰薬の括り
  • 痰や鼻水を出しやすくする目的は一緒だが、作用機序には違いがある
  • ムコダインは粘液そのもの、ムコソルバンは気道に働きかける
  • 2つを併用すると相乗効果でより高い去痰作用となる

以上、今回はこの辺りで終わりとします。

最後まで読んでくださりありがとうございます😆

少しでもこの記事が良かったと思っていただけたら嬉しいです。

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ちゃそ

\私の勉強、誰かの学びに/|第105回薬剤師国家試験合格→東北の薬局薬剤師→フリーランス薬剤師|Twitter3200フォロワー・Instagram2100フォロワー突破|Instagramで1日1スライド勉強投稿中!|▶︎アロマテラピーアドバイザー|▶︎サプリメントアドバイザー|▶︎女性の健康アドバイザー|▶︎研修認定薬剤師|薬局さんのHP運営・インスタ運営・書籍のコラム執筆等のお仕事もしています。詳しいプロフィールはお家マークを押してみてね↓

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