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【お薬知識】子供に使われることも多いホクナリンテープの特徴

○この記事は7分37秒で読めます

こんばんは!ちゃそ(@yakuchaso66)です!
今日は小児科領域でも頻繁に使われる【ホクナリンテープ】について
学んでいきたいと思います!

✅この記事を読んでわかること

・ホクナリンテープの小児投与量の決め方

・ホクナリンテープが貼ってからどのくらいで効くのか

・よく親御さんから聞かれるホクナリンテープの質問

・ホクナリンテープの最大の特徴である「結晶レジボアシステム」について

ホクナリンテープに触れる機会がある薬剤師はたくさんいると思います!

ぜひこの機会にホクナリンテープについて再度確認してみてください。

ではでは、いってみましょう!

ホクナリンテープとは?

ホクナリンテープ(一般名:ツロブテロール)は長時間作用型β2受容体刺激薬に分類されます。

ホクナリンテープの特徴は以下の通りです。

・適応
 →下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
 気管支喘息急性気管支炎慢性気管支炎肺気腫

・用法用量
→成人:ツロブテロールとして2mg
→小児:ツロブテロールとして0.5~3才未満には0.5mg、3~9才未満には1mg、9才以上には2mgを1日1回、胸部、背部又は上腕部のいずれかに貼付する。

・主な副作用
→動悸、振戦、不整脈、貼付部位のかゆみ等

ホクナリンテープ添付文書より

ホクナリンテープの小児投与量は年齢で決まる?

0.5mg、1mg、2mgとあるホクナリンテープですが、その量は小児の年齢によって決まります。

添付文書を見るとしっかり記載されていますので、新人さんはぜひ一度チェックしてみてくださいね!

小児の年齢投与量
6ヶ月以上3歳未満0.5mg
3歳以上9歳未満1mg
9歳以上2mg
ホクナリンテープ添付文書より

体重も小児量の基準になる?

toddler wearing head scarf in bed
Photo by Pixabay on Pexels.com

前述では、小児投与量は年齢で決まるというお話をしましたが、実はもう1つ判断材料があります。

それが「体重」です。

平均的な年齢あたりの体重より軽いお子さんもいますよね。

小児科Dr.は体重も見てホクナリンテープの投与量を決めていることも多いです。

体重での判断基準は以下の通りです。

  • 3歳以上でも15kg未満の場合は0.5mg
  • 9歳以上でも30kg未満の場合は1mg

製薬メーカーヴィアトリスのサイトでもこんな表記があります。

気管支喘息患児を対象にホクナリンテープの至適用量を検討した結果、至適用量は約50μg/㎏であると推察されました。
小児の各年齢における平均体重を目安に、体重15㎏未満(0.5~3歳未満)には0.5㎎体重15~30kg未満(3歳~9歳未満)には1mg体重30kg以上(9歳以上)には2㎎で臨床効果が期待できると考えられます1)
引用元:http://hokunalin.jp/doctor/faq/

ホクナリンテープは貼ってどのくらいで効くの?

よく小児科の処方を受けると親御さんに

「夜寝ている時に咳がひどいんですがいつ貼れば良いですか?

なんて聞かれます。

初回貼り付け時は薬が効いてくるまで時間がかかるので、貼ったからといってすぐ効いてくるわけではないですよね。

こんな時に
大体効いてくるまで何時間なので、逆算して寝る何時間前に貼ると良いですよ
なんて答えられると親御さんも納得してくれるのではないでしょうか。

実際ホクナリンテープは効果を現すまでに何時間程度かかるのか、これもヴィアトリスのサイトにしっかりと表記してあります。

本剤の最高血中濃度到達時間は貼付後8~12時間ですので、治療効果を期待する8~12時間前に貼付することをお勧めします。
引用元:http://hokunalin.jp/doctor/faq/faq4.html#faq2

実際の投薬時、日中も咳をしているような場合は「帰ったらすぐに貼ってください」なんて声かけすることも私は多いです。

逆に剥がしたからといってその時すぐに血中濃度が消失するわけでもないことも書かれています。

健康成人に、本剤2mgを単回経皮投与して血中濃度を測定したときのテープ剥離後の半減期は約6時間です。

ホクナリンテープは貼ったままお風呂に入っても良いの?

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Photo by Yan Krukov on Pexels.com

結論から言って貼ったままの入浴は可能です。

ホクナリンテープの支持体はポリ工ステルの被膜が張ってあるため水を通さない仕組みになっています。

そのため薬剤が溶け出すことはないので、入浴時の経皮吸収に影響はないと考えられています。

もし剥がれてしまいそうになっている時は絆創膏やテーピングで補強すると良いでしょう。

もし1日経たずにホクナリンテープが剥がれてしまったら

ホクナリンテープを貼ったは良いものの、お子さんなんかは特に嫌がって剥がしてしまうことも少なくありません。

「剥がれっちゃったらすぐに新しいのを貼り直した方が良いですか?」と聞かれることも多々あります。

ホクナリンテープは貼付から約12時間経っていれば咳がひどくならない限り次の貼付時間まで貼り直す必要はないとされています。

その根拠となるなるものを以下に載せておきますので参考にしてください。

ホクナリンテープは、貼付12時間後に約74%の薬物が皮膚へ移行していることが報告されています(喘息患者)。
また、皮膚吸収(血清中濃度)に関して患者と健常成人はほぼ同等と推測されています。
健常成人に24時間貼付した時の薬物の皮膚移行率が82~90%であることより、貼付12時間後の皮膚移行は24時間貼付時の約85%に相当します。
この成績から、就寝前に貼付した場合、起床後にはがれても有効性に大きな影響はないと考えられます
皮膚移行率から考えると、貼付後12時間を経てはがれた場合では再貼付する必要はないと思われますが、患者さんの症状に合わせ、先生の判断で再貼付される場合もあります。
なお、再貼付した場合でも経口剤より最高血中濃度が高くなることはないので問題はありません。
引用元:http://hokunalin.jp/doctor/faq/faq4.html#faq7

ホクナリンテープは皮膚の状態で経皮吸収性が変わらない?

ホクナリンテープでは、皮膚の状態によって吸収性が変わることがないようにできているようです。

これは後ほど解説するホクナリンテープ特有の「結晶レジボアシステム」が関係していると言えます。

アトピー性皮膚炎や皮膚疾患を持っている方にはジェネリックへの変更はしない方が良い場合もあるようです。

ラマン分光法を用いて、ツロブテロールに特異的な波長の強度差を視覚化しました。
異なる皮膚状態のヘアレスマウスに貼付したホクナリンテープ中のツ口ブテロール結晶が、同様に減少している様子が確認できました。
例えばアトピー性皮膚炎を併発しているような損傷皮膚の患者さんでも、健康皮膚の患者さんでも、皮膚の状態によらずほぼ同じスピードで薬物が皮膚から吸収されると考えられます。
引用元:http://hokunalin.jp/doctor/faq/faq3.html#faq11

ホクナリンテープによるかゆみやかぶれを防ぐために

貼る部位の中でも、少しずつ場所をずらすことでかゆみやかぶれといった症状が減らせる場合もあります。

ホクナリンテープ最大の特徴「結晶レジボアシステム」

strict female teacher with book pointing at scribbled blackboard
Photo by Andrea Piacquadio on Pexels.com

まずは結晶レジボアシステムとはなんなのか見ていきましょう。

以下はヴィアトリスのサイトに載っている説明です。

結晶レジボアシステムとは、次のように薬物放出をコントロールするシステムです。

・膏体中に溶解したツロブテロール分子と均一に分散したツロブテロール結晶を共存させることで、ツロブテロール結晶に薬物貯蔵槽としての機能を持たせています。

・吸収に伴い、失われたツロブテロール分子をツロブテロール結晶から逐時補給することで、膏体及び皮膚接着表面のツロブテロール濃度を一定に保ち、持続的な薬物放出を可能にしています。
http://hokunalin.jp/doctor/faq/faq2.html#faq1

簡単にいうと放出制御システムなわけです。

つまり、ある程度血中濃度が上がってきたら、上がり続けるのではなく治療域の濃度を維持するために必要な量だけ放出されるようになっているというわけですね。

これはかなり画期的なシステムのような気がします。

ホクナリンテープをジェネリックにジェネリックに変えない方が良い場合もある

先ほど紹介した「結晶レジボアシステム」はホクナリンテープ特有のものであってジェネリックにはない製剤特徴です。

なんでジェネリックにはないのかっていうのは特許という大人の事情ですww

さて、なぜホクナリンテープをジェネリックに変えない方が良いのかについてです。

結晶レジボアシステムが後発品には適用されていないということは放出制御システムがなされなということです。

皮膚がなんらかの原因で透過性が亢進している状態にあったりすると吸収性が変化してしまいます。

論文や報告としてホクナリンテープからジェネリックに変えたところ状態が悪くなった事例も見られます。

実際にホクナリンテープの処方にジェネリックへの変更不可をつけるDr.もいますが、こういった点もふまえて変更不可にしているのかもしれません。

これらを考えると患者さんにとってジェネリックに変更することは本当に得策か考える必要も出てきますね。


いかがでしたか?

今回は触れる機会の多いホクナリンテープについて見ていきました。

少しでも読んでくれた方の学びになっていれば幸いです!

ではでは今日はこの辺で!

参考文献

ホクナリンテープ添付文書

ヴィアトリス製薬サイト

治療薬マニュアル 2021

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ちゃそchaso
\私の勉強、誰かの学びに/|第105回薬剤師国家試験合格→東北の薬局薬剤師→フリーランス薬剤師|Twitter2600フォロワー・Instagram1800フォロワー突破|▶︎アロマテラピーアドバイザー|▶︎サプリメントアドバイザー|▶︎女性の健康アドバイザー|▶︎研修認定薬剤師|【好きな分野】予防医学&糖尿病&漢方薬・中医学→国際中医師の資格取得予定|薬局さんのHP運営・インスタ運営・書籍のコラム執筆等のお仕事もしています。詳しいプロフィールは地球儀マークを押してみてね↓